夕方の日拝

先日(6月30日)の日記より

夕方。夕食後。

虫の声がよく聞こえるので、それを起点にナイル川のほとりで日拝を行うビジョンを作成する。

私は川沿いの芦原の中に居る。虫の声は、日本でもエジプトでも同じなのか。西洋では虫の声は単なる雑音になるそうだが。文明の母たるここでは……?

土の匂い、川の匂い。停滞した藻の匂い。

日は大きく傾きいままさに稜線に消えていこうとしている。
私はそこに空飛ぶ黄金の船を見いだす。私の視覚は私そのものとなり、船に近づく。船には幾人かの漕ぎ手がいて、さらに神々がおわす。船室の前に一柱。舳先に一柱。その間に一柱。

私はそれを強く意識し、挨拶をする。地平線を目指す船は徐々に黒ずむ。
夜が来るのだ。

現実の空
ナイル川のほとり、草むらから沈む陽を仰ぎ見る

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